岡山県西部、瀬戸内海中部に31の島々からなる笠岡諸島があります。全島が笠岡市に属しうち有人島は7島でそれぞれに特色のある島々が連なっています。そのうちの一つ真鍋島を訪ねました。アクセスはJR笠岡駅から徒歩約7分の住吉港から旅客船がでています。フェリーのでる伏越港と離れているので注意が必要です。
真鍋島には本浦港と岩坪港と港が二つあります。メインは本浦港ですが利用した船は岩坪港にも停船したため下船し、まずは五輪石塔群を目指します。小さな島なので歩いて回ります。


歩き始めると早速手作り感のある案内板や風情のある家並みが現れます。


郵便ポストも魅力的です。
坂をのぼっていくとすぐに五輪石塔群に到着します。


説明書きによると平安時代末期から付近の海上権を把握し源平合戦に参戦したとされる真鍋氏代々の墓といわれているようです。真鍋氏はその後毛利氏に従っていましたが関が原の戦いのあと所領を失ったといわれているようです。
五輪石塔群のあとは真鍋氏の居城とされる真鍋城跡を目指しますが、残念ながら草木が生い茂り道がわからないので残念しました。
海岸線まで下り本浦港方面に少し歩くと走り神輿で知られる八幡神社があります。


走り神輿は三体の神輿が島の通りを勢いよく走り抜ける伝統行事。元々は秋祭りとして行われていたようですが近年はゴールデンウィークに行われているようです。是非とも残していってもらいたいものです。
八幡神社から10分程度で本浦集落に着きます。ホルトの樹のある真鍋家住宅を訪ねます。


真鍋家住宅は明治時代に建てられた島を代表する古民家で国の登録有形文化財になっています。ホルトの樹は樹齢約250年とされる熱帯から亜熱帯性の植物で岡山県では珍しいようです。
真鍋家から趣のある集落を歩き真鍋中学を目指します。




真鍋中学では昭和24年に建てられた校舎が残っていて、40年以上前ですが映画のロケ地にもなっていたようです。校庭では工事が行われていました。
中学の近くに圓福寺というお寺があります。


弘法大師空海によって開創された真言宗の古刹。火災にあったりしたようですが再建され大切に守られてきたようです。
圓福寺から海岸線に出て天神鼻を目指します。


遊歩道は落ち葉が積り木の枝なども多く歩きにくいですが危険を感じるところはなかったです。15分程度で先端近くの天神社に到着します。


残念ながら雑草が生え、少し荒れている感じはしますが眺めはいいです。
天神社から来た道を集落まで戻ります。岩坪港にはありませんでしたが本浦港には島の案内看板が設置されています。やはりこちらがメインなのでしょう。本浦港から船に乗り帰路に着きます。


島をいくつか経由して住吉港に到着、港には笠岡諸島観光案内の看板が設置されています。
今回の行程で島の滞在時間は3時間程度、主な観光スポットは回れたかなと思いますが、もっと時間をとって一回りするのもいいのではと思います。ただその場合、場所によっては遊歩道に草木が生い茂りよくわからないところがあるので注意は必要かと。またこの島、猫が多くいます。食べ物があるのがわかるとかなりの数の猫が勢いよく寄ってきますので気を付けてください。
笠岡諸島の一つ真鍋島を訪ねました。風情のある家並みや映画のロケに使われた学校、平安時代末期から付近を支配したといわれる真鍋氏に関する史跡も残っています。どこか懐かしさを感じる一方歴史ロマンも感じられる真鍋島、訪ねてみてはいかがでしょうか。(各種交通機関、各施設等の情報は公式HP等で最新のものをご確認ください)
