飛騨古川を訪ねて

国内旅

飛騨高山をご存知の方は多いと思います。飛騨の小京都と呼ばれる人気の観光地で近年は外国人観光客も多く訪れます。その飛騨高山(以下高山)から少し北に行くと飛騨古川という城下町があります。高山市の隣飛騨市に属し白壁土蔵が連なる風情漂う古い街並みが残り春に行われる古川祭も知られています。また近年はアニメ映画の聖地としても知られているようです。そんな飛騨古川(以下古川)を訪ねました。
アクセスは高山からJRで3駅15~20分程度、車利用の場合でも高山市中心部から20分程度で到着します。駅北側や市役所前に駐車場が整備されています。駅から散策を開始、観光案内所もありマップがもらえます。

白壁土蔵街に向かって歩き始めるとすぐに円光寺があります。

浄土真宗のお寺で古川ではこの円光寺と後ほど訪ねる本光寺、真宗寺という浄土真宗の3つのお寺を詣でる三寺まいりという行事が行われています。 1月15日の夜、宗祖親鸞聖人を偲んで行われるもので200年以上続いているようです。
円光寺からすぐのところ、瀬戸川沿いに白壁土蔵が連なる街並みがあります。

なかなか風情のある街並みです。川には鯉が沢山泳いでいて彩りを添えています。
一つ南側の壱之町通りを歩きます。こちらも趣のある街並みで、通りには古川祭で使われる鳳凰台の屋台蔵があります。

飛騨地方のお祭りと言えば高山祭が広く知られているかと思いますが、毎年4月に行われる古川祭もご存知の方は多いかと。神輿行列の露払い役となる屋台といわれる山車が各地区にある白壁で作られた屋台蔵に収められています。
円光寺に戻り西側に歩いていくとまつり広場があり起こし太鼓が展示されています。向かい側にまつり会館があり祭の様子や屋台を見ることができます。

この古川祭は国の重要無形民俗文化財に指定されているほか「起し太鼓・屋台行事」は日本各地の33件の「山・鉾・屋台行事」の一つとしてユネスコ無形文化遺産に登録されています。
続いて本光寺を訪ねます。三寺まいりのお寺の一つで本堂は飛騨地域最大の木造建築物だそうです。

本光寺の次は三寺まいりの三つめ、真宗寺を訪ねます。ここまでで駅から徒歩10分程度といったところでしょうか。

こちらもなかなか荘厳で貫禄のある寺院です。
真宗寺の後は白壁土蔵街、まつり広場の方にもどります。樹齢700年の大イチョウがあります。

かつてあったお寺の境内にあった大イチョウのようです。
散策していると「飛騨の匠」という言葉を目にし、飛騨の匠文化館があります。

説明書きにありますが古川の町並みはかつて奈良の都の建造物造営で活躍したと伝えられる「飛騨の匠」の伝統技術を受け継いだ地元大工によって建造されており独特の意匠が施されているようです。
少し離れますが気多若宮神社を訪ねます。駅から徒歩で15分程度で着きます。

創建は明らかではないようですが古くから人々の信仰を集めてきた由緒ある神社で、古川祭はこの気多若宮神社の例祭として行われているものです。そしてこの気多若宮神社はアニメ映画にでてくる神社のモデルとされ聖地になっています。

場所、シーンとかは詳しくは分かりませんが、階段がその一つのようです。
せっかくなので何ヶ所か聖地を巡ります。
駅の方に戻り跨線橋から電車を撮影します。

跨線橋の上に撮影場所を作ってくれていて、電車の時間も表示してくれています。
あとは飛騨市図書館と古川中心部から車で20分ほど走りますが飛騨市宮川町の落合バス停というところを巡りました。

図書館の中が聖地のようですが、写真は外からだけにしました。許可証をもらい利用者さんを写さないようにすれば中の撮影も可能なようです。落合バス停には中に説明、注意書きがあります。他にも駅のタクシー乗り場や五平餅のお店などがあるようです。

白壁土蔵が連なる古い街並みが残る古川を散策しました。街はコンパクトで回り方にもよりますが半日あればゆっくりできるイメージかと。観光客は多くなく落ち着いて散策できます。アニメ映画に興味のある方は併せて聖地巡りもされればいいかと思います。高山が少々オーバーツーリズム気味となっている昨今、少し足を延ばして訪ねる価値は十分にあると思います。(各種交通機関、各施設等の情報は公式HP等で最新のものをご確認ください)