とびしま海道、御手洗の町並みを訪ねて

国内旅

「しまなみ海道」はご存知の方も多いかと思います。広島県の尾道市から瀬戸内の島々を通り愛媛県今治市に至るまでを7本の橋で結ぶルートでサイクリングロードも整備されており人気の観光エリアになっています。そんなしまなみ海道の少し西、広島県の呉市から愛媛県今治市の岡村島に至る島々を7つの橋でつなぐ「とびしま海道」があります。しまなみ海道に比べるとご存知の方は多くないかも知れませんが、4番目の大崎下島には国の重要伝統的建物群保存地区に指定されている御手洗地区があります。そんなとびしま海道を訪ねました。
まずは有料の安芸灘大橋を渡り下蒲刈島に渡ります。

下蒲苅島の三之瀬地区を訪ねます。

ここは海上交通の要所で江戸時代、参勤交代の大名や朝鮮通信使が立ち寄った港として知られています。木造建築の資料館や美術館が石畳の道とマッチし風情を感じます。松濤園には朝鮮通信使に関するユネスコ「世界の記憶」登録資料が所蔵されています。
上蒲刈島、豊島を通り大崎下島の御手洗地区を訪ねます。
地区の東側入口に休憩所と無料駐車場があります。無料駐車場は地区の反対側、西側から少し離れたところにもあります。休憩所で散策マップがもらえます。
最初に「御手洗」の地名の由来となった菅公の井戸のある天満宮を訪ねます。

この地が御手洗と名付けられたのは菅原道真公が大宰府に流される途中、この井戸で手を洗ったことに由来するとのこと。 どのような思いで手を洗ったのでしょうか。
町中を散策しますが、まるでタイムスリップにあったかのようなレトロな町並みです。「古い町並み」を謳うところは各地にありますが、これだけ味わえるところはなかなかないかと。
天満宮からすぐのところに旧金子家住宅というのがあります。

江戸時代、庄屋役を務めた金子家が要人を接待するために建てた屋敷で幕末、長州藩と広島藩が倒幕に関する条約(いわゆる「御手洗条約」)を結んだ場所だそうです。
更にすすむと風情のある丸い郵便ポストや洋館があります。

この郵便ポストや洋館が写った写真は御手洗地区を紹介する記事やガイドブックによく使われているようで、見られた方もいらっしゃると思います。もう少し進むとTV等で紹介されている有名な時計屋さんもあります。のんびり味わいながら散策します。

江戸時代の風情を残す町並みも残っています。実にいいです。
南側にすすんで来ると薩摩藩の船宿跡、幕末、公武合体派のクーデターに敗れ都落ちしていた三条実美卿他が滞在した「七卿落遺跡(竹原屋)」があります。

七卿落遺跡、なかなか趣のある建物、よく残っていたと思います。激動の時代、つくづく色々なドラマがあったのだとの思いを馳せます。
御手洗港は瀬戸内海航路の要所で潮まち、風まちの港として江戸時代から昭和初期にかけ栄え、大小商家や船宿、茶屋の跡、寺社や明治維新の舞台となった建物も残っています。レトロ感一杯の町並みは一見の価値は十分で、少し時間をとってのんびりゆったり散策するのがお薦めです。

とびしま海道を訪ねました。残念ながら岡村島から先は橋でつながっていないため訪れる人はそれほど多くないのかもしれません。しかしながら下蒲苅島の三之瀬地区や大崎下島の御手洗地区は瀬戸内海航路の要所で古くから栄えた港町、古い町並みや当時を伝える建物も残っており見どころは沢山あります。また瀬戸内の島々と海とが見渡せる絶景ポイントもありお薦めです。
アクセスは路線バスもあるようですがやはり車利用がお薦め。呉駅周辺からとびしま海道入口の安芸灘大橋まで約30分、そこから橋でつながる最後の島愛媛県今治市の岡村島までは40分程度。残念ながらそこから先は橋でつながっていないため、呉方面に戻るか船を利用するかになります。船を利用する場合は大崎下島から大崎上島経由で広島県竹原市に渡る方法や岡村島からしまなみ海道の途中の島、大三島に渡る方法あるいは愛媛県今治市への便もあるようです。また安芸灘大橋は有料ですが、指定施設で一定料金以上を利用すれば回数券交付施設で回数券をもらえるシステムもあるようです。(各種交通機関、道路、施設等の情報は公式HP等で最新のものをご確認ください)