鳥取県中部の倉吉市、赤瓦や白壁土蔵が織り成す美しい街並みで知られ山陰の小京都とも言われています。室町時代に城が築かれ城下町が形成、江戸時代には廃城となりましたが陣屋町として商工業を中心に栄えました。そんな倉吉を訪ねました。
アクセスは、白壁土蔵群の街並みが残る打吹玉川地区まではJR倉吉駅からは約4㎞離れているためバスの利用(15分程度)が必要となります。車利用の場合は観光駐車場が複数カ所整備されています。
車を利用、観光案内所の前の駐車場を利用しますが、横綱琴櫻(先代、今の大関琴櫻の祖父)の像が迎えてくれます。案内所で地図をもらい街歩きを開始します。


横綱となるとやはり郷土の英雄ということでしょうか、記念館もあります。歩き始めるとすぐに赤瓦の建物が目に入ります。
少し歩くと弁天参道の入り口に到着します。


大蓮寺に続く小路で赤い灯籠の間を歩いて行くと到着します。


豪商淀屋ゆかりの寺院ですが残念ながら檀信徒の方以外は入れないようです。横に弁天堂があるのですがこちらは入れるようなのでお参りしました。
大蓮寺から少し歩くと白壁土蔵群に到着します。


川沿いに連なる白壁土蔵は風情があります。何となく懐かしく穏やかな気分になるから不思議です。ゆっくり味わいながら歩いて行きます。
白壁土蔵群から川沿いを東にしばらく歩いて振り返ると赤瓦、白壁土蔵と打吹山が重なる撮影スポットがあります。撮影スポットの次は旧国立第三銀行倉吉支店を訪ねます。


国登録有形文化財の擬洋風建築物で現在は洋食レストランになっています。
旧第三銀行倉吉支店からさらに東の方に歩いて行くと大岳院という寺があります。


江戸時代初期に開創された曹洞宗の寺で1614年に倉吉に入った里見氏の菩提寺。説明が書かれていますが里見氏は安房国(現在の千葉県南部)館山藩の藩主で2代里見忠義は幕府により国替えを命じられました。忠義は倉吉に入って8年足らずで亡くなりましたが、その後8人の側近が殉死し忠義とともにこの大岳院に葬られました。これら8人の法名すべてに忠義の法名の一字「賢」の文字が使われていることから「八賢士」と呼ばれるようになり、後にこれが滝沢馬琴の南総里見八犬伝のモデルになったとする考えもあるようです。
大岳院から出発点の観光案内所に戻り、県道を西の方向に10分程度歩くと満正寺があります。


里見氏に代わり倉吉を治めた鳥取藩の家老、荒尾氏の菩提寺。星占術を現代風にアレンジした巨大な「九曜星占盤」があります。
満正寺の次は打吹山にある長谷寺を訪ねます。少し分かりづらいのですが満正寺から観光案内所の方に6~7分戻り幼稚園のある角を山の方に歩いて行くと勝入寺という寺があります。その横が上り口になりますが、長谷寺西口というバス停の横から上るルートもあります。


20分ぐらい階段を上って行くと到着します。


説明書きによると創建は定かではないようですが天台宗の古刹で本堂内には室町時代後期に作られたとされる厨子が残っています。
長谷寺の次は旧倉吉町水源地ポンプ室を訪ねます。長谷寺の前に訪ねた満正寺や長谷寺西口バス停から徒歩10分程度で到着します。


説明が書かれていますが昭和7年に建てられた旧ポンプ室。モダンな外観の建物で国登録有形文化財に指定されています。
ポンプ室から観光案内所まで戻り打吹玉川地区の街歩きは終了、少し足を延ばして車で国分寺跡に移動します。観光案内所から15分程度で到着します。


国分寺跡の近くに法華寺畑遺跡、国府跡があります。白壁土蔵群のある打吹玉川地区からは離れていますが、奈良時代には伯耆の国(現在の鳥取県西部)の国府が置かれたところで万葉の歌人山上憶良が国司として赴任したとされています。法華寺畑遺跡では西門が復元されています。


法華寺畑遺跡は役所の跡とする説や、国分尼寺の跡とする説もあるようですが詳しいことはわかっていないようです。
法華寺畑遺跡から少し歩くと国府跡があり、木が生い茂り森になっているところの中にはいかにも由緒がありそうな神社があります。


国府跡では発掘調査も複数回行われ、建物群も見つかっており高級な食器も出土しているようです。
神社は国庁裏神社という古社で参道には苔がはえている非常に趣のある神社です。
国府跡の次はさらに足を延ばして旧国鉄倉吉線の廃線跡を訪ねます。泰久寺駅跡の近くに観光案内所(金・土・日・祝のみ開館、冬季は休館期間あり)がありその前が駐車場になっています。車利用が前提になりますが国府跡や白壁土蔵群のある打吹玉川地区から案内所まで25~30分程度といったところでしょうか。
案内所前の駐車場に車を駐め泰久寺駅跡を目指して歩きます。


案内所から15分ほど歩くと泰久寺駅跡に到着します。
倉吉線は昭和60年に廃止ということなので40年以上経過していますが線路やホームの跡がよく残っています。泰久寺駅跡からさらに進んで行くと竹林の中に入っていきます。


倉吉線の廃線跡は鉄道ファンにはよく知られた存在です。泰久寺駅跡から山守トンネルの方に進んだ竹林の中の廃線跡(冬季は閉鎖期間あり)は幻想的な風景で、「日本一美しい廃線跡」とも言われているようです。線路の間から生えた竹が何とも言えない雰囲気を出している気がします。
竹林エリアから案内所まで戻り行程を終了、帰路に着きます。車利用が前提となりますが打吹玉川エリアの街歩きから国府跡エリア、倉吉線廃線跡エリアへの移動時間、食事、休憩時間も含めれば全体で6~7時間、一日かければゆっくり回れるといったところでしょうか。
鳥取県の倉吉を訪ねました。赤瓦の屋根や白壁土蔵群の街並みは風情があり優しさを感じます。少し足を延ばせば古代の国府や国分寺の跡、さらに幻想的な風景が魅力の旧国鉄の廃線跡もあります。色んな魅力の詰まった倉吉を訪ねてみてはいかがでしょうか。(各種交通機関、各施設等の情報は公式HP等で最新のものをご確認ください。)
